うぅ…お腹痛い…
上本くんどうしたんですか?
昨日夜ご飯に中華を食べたんだけど、脂っこくてお腹痛くなちゃって…
脂っこいものを食べるとよくお腹が痛くなるんですか?
よくなりますね。
痛くなるのもあるけど、下痢をしやすいのもあるかな…
油の消化が苦手なんですね。
“ウルソ”を飲めば治りますよ!
ウルソ…?
油の消化を助けてくれるサプリメントです。
えー、本当に効くの?
なんでこのサプリメントが効果があるのか教えて!
かしこまりました!
では、解説しますね!
目次
脂っこいもので下痢をする理由
油(脂質)の消化と吸収
食べ物の消化は、口→胃→腸の順番で行われます。
口:「噛む」と「唾液の消化酵素」によって、食べ物の分子を細かく分解します。
胃:「胃酸」と「ペプシン」によって、口の中で分解された食べ物をさらに細かく分解します。
腸:「胆汁」と「膵液」によって、栄養素が最終的に吸収できる形に分解や形成が行われます。
どの栄養素も吸収されるのは腸ですが、分解される過程に違いがあり、特に脂質の分解は特徴的です。
脂質は、口や胃での分解はあまり受けず、小腸で胆汁と膵液によって分解を受けます。
胆汁は肝臓で作られ、胆嚢に貯蔵されていて、胃から食べ物が通過すると副交感神経の指令で分泌されるようになっています。
膵液には、脂質を分解するリパーゼという消化酵素が含まれていて、脂質を細かく分解することができます。
胆汁によって乳化された脂質が、リパーゼによって分解されることでミセルという物質になります。
脂質は、このミセルの状態になって初めて、腸から吸収することができます。

ミセルが形成されない
脂質の吸収には、ミセルの形成が必要です。
ミセルの形成には、膵臓で作られる消化酵素の「リパーゼ」と肝臓で作られる「胆汁」が必須なので、なんらかの理由でリパーゼや胆汁の分泌が減ってしまうと、ミセルを形成できないために脂質が吸収できない状態になってしまいます。
脂質には、腸の蠕動運動を促進する作用があります。
蠕動運動とは、食べたものが腸の中を進んでいくための腸の動きのことです。
腸の蠕動運動が促進するということは、食べ物が腸の中を進むスピードが速いということです。
腸では、24〜72時間かけて便を形成していて、時間をかけて食べたものを便に変えているので、その時間が短くなってしまうと下痢になりやすくなってしまいます。
脂っこいものを食べて下痢になりやすい方は、リパーゼや胆汁の分泌少なくなってしまったせいで、脂質がうまく吸収できず、腸の蠕動運動が加速して下痢になりやすくなってしまうのです。

脂っこいものを食べたら下痢してしまう人の特徴
睡眠不足
リパーゼや胆汁の分泌には、副交感神経の活性が非常に重要です。
リパーゼは膵臓で、胆汁は肝臓で作られますが、作られたリパーゼや胆汁が分泌されるには副交感神経の指令が必要です。
リパーゼや胆汁が作られても、分泌されなかったらその働きを発揮できないので意味がありません。
睡眠は、副交感神経を活性させる最も強い刺激です。
睡眠不足になると、副交感神経が不活性になりやすく、リパーゼや胆汁が分泌できなくなってしまうので、下痢しやすくなります。
また、自分が睡眠不足だと自覚していない方が非常に多いです。
個人差もありますが、7〜8時間は平均して睡眠をとったほうが良いので、平均の6時間未満の方は、お気をつけください。
いわゆるショートスリーパーと言われる方は、1000人に1人くらいの割合ですので、ほとんどいません。
自称ショートスリーパーにならないように、「本当に今の睡眠時間でベストなのか?」を確認してください。
ストレスが多い
副交感神経への影響は、睡眠に続いてストレスが大きいです。
脳がストレスを感じると、身体は緊張状態になり副交感神経が働きづらい状態になってしまいます。
睡眠不足と同じで、ストレス過多な日常生活は、副交感神経の活動を低下させることにつながってしまいますので、リパーゼや胆汁の分泌を減らしてしまいます。
多少のストレスは身体にとっても良い刺激になりますが、多すぎると様々な悪影響を与えます。
可能であれば、ストレスを感じる環境を避けたり、ストレスを発散できる習慣を作り、ストレス状態が長く続かないようにしましょう。
肝臓の機能が悪い
胆汁は肝臓で生成されています。
肝臓はアルコールの分解にも大きな役割を果たしているので、アルコールを飲みすぎると肝臓が疲れて機能が悪くなってしまいます。
よく言う「脂肪肝」など、肝臓に負担がかかっている時には、胆汁を十分に生成できません。
肝臓の機能が悪くなってしまう原因は、アルコールの飲み過ぎ、甘いものの食べすぎなどがあります。
アルコールや甘いものはほどほどに控えて、肝臓に負担をかけすぎないようにすることが必要です。
下痢の救世主「ウルソ(ウルソデオキシコール酸)」
ウルソとは?
脂質を食べて下痢になってしまう方の解決策として、「ウルソ」と言うサプリがあります。
ウルソは胆汁のことで、体内で生成・分泌できていない胆汁をサプリで補給しようというイメージです。
ウルソ(胆汁)を食事と一緒に飲めば、ミセルを形成して体内に脂質を吸収できるので、比較的に下痢になりにくくなります。
下痢の根本的な解決方法
ウルソを飲むことによって下痢が改善しても、根本的な原因が改善されていません。
最終的には、ウルソを飲まなくても下痢をしないようになるのがベストなので、日常生活の改善が必要です。
脂っこいものを食べたら下痢になってしまう原因として、睡眠不足・ストレス過多・肝臓の機能が悪いがありました。
これらの原因を改善することが非常に重要です。
日常生活を改善するためには努力が必要ですが、改善できると身体が楽になりますのでこれを機に頑張ってみませんか?
睡眠不足にストレス…心当たりがあります…
ウルソの力も借りながら、少しずつ改善していきましょう!
はい!頑張ってみます!